売上前年比10%以上ダウン…しかし利益が131.6%もアップしたその秘密を公開!!

『売上前年比10%以上ダウン…しかし利益が131.6%もアップしたその秘密を公開!!』

 

前回は3つの重要なポイントについて書きました。
今回はその詳細について順番にお話ししていきます。

■原価は、ABC分析のダントツのベスト3は絶対いじらない。

食材もいっさい変えない。
ベスト3は店の顔です。
お客様が一番食べたいものを変えると、売上が急激に落ちる要因になります。
ABC分析の上位メニューの質が下がるようなことは絶対にしないでください。

この会社も、ベスト3の食材を国産から外国産に変えたら、簡単に原価を下げられたのですが、それはできない。

無駄な在庫、ロスをなくすため、ABC分析の中でCランクで原価がかかるものは、全てメニューから外しました。

 

■店の売りの1つである、セットメニューの原価とネーミングがいまいちだったので、セットメニューの見直し。

私の方で、テーマと原価30%という方向性を出し、料理部長に内容を決めてもらいました。
全て私がやるのではなく、仕組みを決めて、後は現場の方にやってもらう。
私が全てやってしまうことは簡単ですが、それでは会社のためになりません。
みんなで作ることによってチームワークができるのと、自分たちで決めたことなので本気で売ってくれるようになります。

 

■こだわりの商品。

この会社には40年間つくり続けているある商品がありました。
この商品は、王手の居酒屋チェーン店や有名高級旅館などでも使用されているものです。

私はこの商品が、とても素晴らしい商品だと思っていました。
しかし、この素晴らしさが、お店ではあまり知られていませんでした……。
というか、社内でその商品の価値に気がついている人が1人もいなかった。
そのために、商品の価値がお客様にも伝わっていなかったのです。

私はこれがキラー商品になると思い、思い切って11月中旬より、全店舗で“無料食べ放題”にしました。
元々この店の業態は、全体売上に対して、ドリンクの売上が15%しかありませんでした。

しかし、この商品は味が濃く、のどが渇くので、1月のデータでは、ドリンク売上が20%近くになりました。

料理原価とドリンク原価。

一般的にはドリンク原価の方が低く、料理が出るよりドリンクが出たほうが店が原価が下がって店は儲かります。
この商品を無料にすることによってドリンクの売上が上がり、原価は落ちてました。

もちろん客単価は、この商品を無料で提供してからも変わりませんでした。
中には、おかわりを10個も頼んだお客様もいるそうです。

おかわりを頼むお客様は確実にリピート客になっています。

このようにして、表向きは何も変わらないのですが、お客様には目に見えないところで、経費を大幅に削減することができました。

 

当初の計画の原価45%を36%にすることはまだ達成できていませんが、37%~38%に落ちています。
最終的には36%でも以前と変わらない商品で出せるようにすれば、お客様の満足度は落ちない。

会社は経費削減に成功すれば利益が増える。

 

原価以外での経費削減については、次回お話します。

続く……。

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