昨年対比が20%減少…店舗の売上を向上させるために店名変更を勧めたはずが…!?ロックをこよなく愛する社長暴走!!!
昨年対比が20%落ちてきた店舗があります。
社長に売上があがらない理由を2つ報告しました。
一つは、坪数の割に席数が少ないこと。
カウンターが大きかったり、席効率が悪いので改善が必要。
もう一つは、店名です。
店名自体が店のコンセプトになっているのですが、そのコンセプト商品が今は無いのです。
お客様はその商品を目的に来店される方もいらっしゃいます。
誤解されてしまうことが問題だと、指摘しました。
この2つの問題点を会議に提案しました。
社長も理解していただき、店名変更の会議が始まりました。
店名以外の改装などの件は、社員が分担して行うことになりました。
一番大事な店名は、社長に任せることにしました。
しかし、ここから社長の暴走が始まりました。
社長はその店がある地名が大好きでした。
なので、その地名にちなんだ店名を考えました。
例えば、六本木に店があって、その地名が大好きで、店名に「六本木〇〇」とつける。
それ自体はとても分かりやすくていいのですか、話はそこで終わらず、そこからドンドン飛躍していきました。
「その町の歴史を塗り替えるようなことをしたい!」と言い出したのです。
店名の話からどんどん脱線です。
イタリアンやフレンチなどに対して『カグリアン!?』と言う新ジャンルの店を作る構想を話し出しました。
カグリアンソースを作って歴史を変える?!
「カグリアンソースを作ったら、メーカーになって、卸業もやって、飲食に新ジャンルのカグリアンができて、世界的に有名になる」と社長は言い出したのです。
もう社長は止まりません……そして意味が分かりません……。
「歴史の辞書に載るような、後生に残ることになる」とみんなに力説してます。
ここは東証1部上場会社の大会議室なのでは!?と錯覚してしまうくらい、スケールのでかい話になっています。
「オープニングは、カグリアンガールを用意してマスコミをギャフンと言わせるぞ、派手にやるぞ」とも言い出しました。
まさに会議は、社長の独擅場になり、暴走化していきました。
誰も止めることができず、社員もボーとしてあきれ顔。
ことの始まりは、店名を変更するという小さなことでした。
社長に変えてもらうと指名したために、歴史を変える新しいジャンルの業態にする話になり、2時間ほど社長の独壇場でした。
その日の会議では常にニコニコの暴走社長。
身振り手振り、ホワイトボードも使って大満足の会議でした。
その後、あれだけ会議の時間をフルに使って熱く語っていた店名変更の話は、今の店名を考えた人に説得させられてしまい、変更なしとなりました。
あの2時間は何だったんだろう(笑)
社長は今日も現場に入り、一人で掃除をやって、お客様にニコニコ接客をやってるので、社員からの人望はとても厚いです。
もしかして、あの会議はストレス発散の絶好の会議だったのかな……(笑)
外食虎塾事務局
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