第1部:株式会社スパイスワークスホールディング 代表取締役 下遠野亘氏
飲食業界ではデザインがどのようにビジネスに影響するか、飲食店のデザインは、単に見た目の美しさだけでなく、機能性や顧客の体験に直接影響を与える重要要素。
若い頃に設計の仕事を辞め、飲食業界に転身した経験を通じて、飲食店の運営に必要な視点を身につけて、これにより、飲食店のデザインや運営に対する理解が深まった。
「コンセプトシート」を使って、メニューや店舗のイメージを具体化することが重要で、業態開発においては、素材、文化、調理法を組み合わせた具体的な業態コンセプトを構築することが成功に繋がる。
顧客とのコミュニケーションを重視し、メニューを持ち帰ってもらうことで、顧客が自宅でもその体験を思い出せるようにしたり、店舗の雰囲気やサービスが顧客の満足感に大きく影響することを指摘し、特に「ざわめき」が満足感に変わることを実感。
売上を最大化するために、席数当たりの売上を重視し、意図的に席を詰める戦略を採用、このような席配置により、店舗の活気や賑わいが顧客の満足度を高めると考える。
業態を開発する際に数字やデータに基づいた判断が重要であり、特に大手企業が新業態を立ち上げる際には、適切なエビデンスを元にした理由が求められたりする。
業態開発には多くの専門家が関わり、企画、デザイン、グラフィックなどの役割を明確にし、チームとして協力して進める事が重要。
業者や生産者との良好な関係を築くことで、品質の高い素材を確保し、消費者に優れた体験を提供することができる。
下遠野社長の講義は、飲食業界での成功に向けた具体的な戦略や考え方を示しており、参加者にとって非常に価値のある内容です。
もっとお話が聞きたかった、時間が足りなかったな。
第2部:株式会社バイタリティ 代表取締役 岩田浩氏
岩田社長の講義は、外食業界における成功の秘訣や、困難を乗り越えるための戦略が多く含まれています。
外食業界の変化に迅速に対応することの重要性を強調、月島での4店舗が赤字になった際に、和食に業態変更を行ったことは、経営の柔軟性を示す良い例。
業態変更は、顧客のニーズに応じて新たな価値を提供し、収益を改善する手段として非常に効果的です。
韓国料理業態では、ランチやテイクアウトの需要をうまく捉え、デリバリーサービスも強化、特に、月々300万円以上のデリバリー売上を記録していることは、需要の変化に対応した結果。
また、アルバイトの確保も容易であり、特に女性スタッフが集まりやすい点も、業態の魅力を高めている。
岩田社長のお店は、家族連れをターゲットにした店舗展開を行っていて、例えば、タワーマンションが多いエリアを選ぶことで、安定した集客を実現している、具体的に、勝鬨や月島は、家族連れが多く、これらの地域での店舗数を増やすことで、さらなる成長を目指している。
コロナ禍では、借入金が多くなり、経営的に、困難に直面しましたが、その中でも採用活動を強化、特に、ベトナム人を17人採用し、ベトナムに店舗を作ってオペレーションを学ばせるという戦略は、長期的な視野に立った取り組みで、これにより、将来的には日本の店舗に戻ってきてもらい、スムーズな運営が期待されている。
東日本大震災の当日に店舗が満席だった経験や、焼肉店のユッケ事件を乗り越えたことは、リスク管理の重要性を示している。
ユッケを提供できる店舗としての差別化戦略は、他店舗との差別化に成功した例で、震災時の対応も、事前の補強工事が功を奏し、店舗を守ることができました。
現場に出るようになったことで、健康への意識も高まり、食事は、豆腐やサラダを取り入れ、お酒は、麦焼酎のソーダ割を選ぶなど、健康的な選択をしている。
これは、経営者としての責任感や、スタッフへの良い影響を与えるための努力でもある。
このように、岩田社長の経験からは、柔軟な経営戦略やリスク管理、顧客のニーズに応える姿勢が重要であることがわかり、外食業界で成功するための多くの教訓を提供しており、今後のビジネスにおいても参考になりました。
第3部:株式会社串カツ田中ホールディングス 代表取締役会長 貫啓二氏
貫会長の講義は、企業理念が成長において最も重要な要素であり、成功と失敗を繰り返した結果、理念に基づいた経営が不可欠だと気付かされた。
「串カツで人を幸せにする」という理念を持ち、串カツを通じて地域社会に貢献する姿勢が大事、、、具体的には、串カツを楽しむことでお客様に笑顔を提供し、地域を良くしていくという事がミッション。
フランチャイズオーナーに対しても、理念に沿った経営を求め、企業理念に情熱を持つことが成長に繋がる、と強調。
串カツ田中の1号店は、世田谷ですが、店舗を開いた理由は、地域に競合が少なかった事、地域の特性を分析し、需要が高いと判断、、、、結果、成功に繋がった、、、常に、エリア戦略として、知名度を上げるための活動も行っている。
上場は、企業の社会的地位やスタッフのモチベーション、資金調達の面などで、たくさんの利点がある、、、それ以上に、上場企業として常に成長を求められる中で、事業継承や経営の選択肢が増える事も事実。
フランチャイズの拡大を進める中では、OEM(相手先ブランド名製造)を利用し、自社のブランド力を高める戦略も考えていて、これにより、効率的に運営できる体制を整えている。
また、貫会長が尊敬する経営者として○○○ホールディングスの○○社長を挙げていて、彼の経営手法や理念に、多大な影響を受けている、と。
今後は、日本の飲食業が成長産業であることを証明する為に、世界での日本食人気の高まりにより、串カツのような日本独自の料理を海外に広めることも目標の一つ。
外食虎塾事務局
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